糖尿病患者が増えつつある近年、適切な患者支援やスタッフ教育を行う役割を担っているのが、糖尿病看護認定看護師と呼ばれるスペシャリストです。糖尿病看護認定看護師は、血糖値やフットケアといった自己管理についての指導を患者に行います。また、糖尿病予防のためのケアシステムを地域に構築することも役割です。
認定看護師として活躍するためには、専門の教育機関で規定の教育課程を修了し、日本看護協会による認定審査を受けることが必要です。そして何より、専門の教育機関に入学するには、その分野で通算3年以上働いたという看護経験を積む必要があります。糖尿病看護認定看護師を目指す場合に求められるのは、糖尿病患者の多い病棟もしくは外来に勤めた3年以上の看護実績です。また、インスリン療法中の糖尿病患者ないし合併症を持つ糖尿病患者の看護を過去に5例以上担当したという実績も必要となります。
病院勤務で必要な看護実績を積んでいる間は、糖尿病看護を学べる専門の教育機関を調べておく必要もあります。糖尿病看護認定看護師の教育課程を設けている教育機関は、全国にごくわずか。開講月や開講期間、定員さえも決まっています。年度によっては休講となる教育機関もあるので、特に開講場所については事前によく確認しておくことが大切です。
糖尿病看護認定看護師になると決めたら、職場の上司への報告も怠ってはいけません。専門の教育機関に通う間、勤務している病院を離れることは避けられないからです。通学中は研修扱いにしてくれるところや、学費の支援制度を設けている病院もあります。勤務する病院を選ぶ際は、認定看護師の資格サポートの有無についてもよく確認しておきましょう。